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保育園給食の委託費用は、施設のコンセプトや提供するサービスによってさまざまです。
昨今の物価高や人件費の上昇を受けて、給食運営の予算を見直したい保育園も多いのではないでしょうか。直営給食から委託給食への切り替えは、給食運営費の管理をシンプルにし、保育園側の負担を軽減させます。
この記事では、給食運営費の内訳と、適切な委託会社を選ぶ際のポイントを解説します。保育園給食の委託を検討する上で重要な点を把握し、適切なサービスを提供する委託会社を選びましょう。
保育園の給食委託にかかる費用は、人件費、管理費、消耗品費や食材費など、さまざまな要素で構成されます。
直営の給食運営と同じく、給食を委託する場合でも、委託会社に費用を一任することなく、自園でかかるであろう運営費の全体像を把握しておくことが重要です。
その中でも、今回は給食の委託費用に直結しやすい、人件費・管理費・消耗品費の3つについて詳しく解説します。これらの費用をしっかりと把握することで、予算内で効率的な給食運営が実現できるでしょう。
給食委託における人件費には、主に調理スタッフや栄養士の給与、福利厚生、それに伴う社会保険料などが含まれます。
調理スタッフは、食事の準備や調理業務、洗浄作業などを担当し、栄養士は、献立作成や調理業務・食材発注、帳票書類の整理や衛生管理にまつわる業務を担当します。提供するサービスの内容や食数によって、委託会社が栄養士や調理員の配置を決定することが一般的です。
委託費用の人件費には、スタッフの福利厚生(健康保険、年金、休暇制度など)やその他の従業員関連の経費も含まれます。
これらの費用は、直営の給食運営と同じく、委託費用全体の中でも大きな割合を占めることとなるでしょう。委託会社に一任するのではなく、詳細な見積もりを依頼し、「適正な価格設定になっているか」「配置人数は求めるサービスに合っているか」なども確認することが大切です。
管理費には、給食運営に関わる事務的な作業などがや施設の維持管理にかかる費用に含まれます。具体的には、運営スタッフの給与、調理に必要な光熱費、給食室や関連設備の維持費などが該当しますが、契約内容によりさまざまです。
これらの費用は、日々の給食を滞りなくおこなうための管理業務に必要な経費です。調理スタッフの教育や衛生管理の巡視、管理体制のサポートなど、一見すると施設が負うべき費用には思えないものでも、質の高い給食を提供する上で重要なサポートを受けるための費用となるでしょう。
委託会社の見積もりでは、管理費の内訳を確認し、管理体制の詳細を把握しましょう。管理費は、単なる事務費用ではなく、安全で質の高い食事提供を保証するための投資です。円滑な給食運営を支える見えない努力を知ることで、安心して委託できます。
消耗品費は、調理や衛生管理に必要なラップ・洗剤・手袋・アルコール消毒液など、日々使用する消耗品の購入費用です。これらのアイテムは、調理作業を効率的かつ衛生的におこなう上で欠かせない存在であり、給食の安全性を保つためにも重要な役割を果たしています。
委託費用の内訳を確認する際は、金額だけでなく、実際にどのような消耗品を使用しているのか、衛生管理への配慮なども確認しましょう。
保育園は、子どもの成長を支え、安全を守る場でもあります。特に抵抗力の弱い乳幼児の給食においては、清潔な環境を維持するために、消耗品の安定した補充と使用が不可欠です。
消耗品費は軽視されがちな項目ですが、安全な給食提供を支える大切な費用であることを念頭に置き、より納得した給食費用の予算組みをしましょう。
給食の運営費を抑えつつ、自園が求める給食提供を実現するには、複数の委託業者に見積もりを依頼することがおすすめです。
保育園によって給食提供の方針がさまざまであるのと同様に、委託会社でも得意なサービスや金額も異なります。委託費用が適切か、自園の求めるサービスが確実に受けられるかを検討するためにも、できるだけ多くの委託会社とコンタクトをとり、会社の特徴や提供内容を比較しましょう。
見積もりを比較する際は、金額や内訳だけでなく、食材の質や衛生管理の基準、スタッフ教育の充実度などの詳細も確認します。単に“高い・安い”だけでなく、質の高いサービスを提供するための教育や企業努力に着目することで、より安心して給食運営を任せられるでしょう。
さらに、アフターサポートや緊急対応なども考慮します。誤食や食中毒・自然災害など、“もしもの時”への対応は、備えだけでなく委託会社の誠意を測る上で重要な判断材料にもなります。
複数の委託会社を比較し、自園の求めるサービスを納得の価格で契約する意識が大切です。
保育園の給食委託会社選びでは、栄養バランスや衛生管理、アレルギー対応、メニューの豊富さなど、複数の要素を重視しましょう。これらの要素は、子どもたちの健康と安全を守るために不可欠な部分であり、しっかりと確認することで、自園に合った最適な委託会社を選べます。
ここからは、委託会社を選ぶ際のポイントについて解説します。委託会社の選定には、自園の求める給食提供を明確にし、納得できる価格で契約を結ぶことが重要です。
保育園給食で定められている栄養価を満たしつつ、行事や食育にも柔軟に対応してくれる委託会社を探すことが重要です。
委託会社では多くの場合、担当の栄養士が、保育園給食で満たさなければならない栄養価をクリアしながら、その保育園に合った献立を独自に作成してくれます。見た目や食べやすさを工夫したり、保育園の要望やこだわりを献立に反映したりといった、きめ細やかな対応ができるかが重要です。
自園で育てた野菜を献立に取り入れる、誕生日や季節の行事を反映した献立を立ててくれるなど、給食も保育の一部として考え、積極的に提案をしてくれるような会社が理想です。
栄養価を満たしたうえで、柔軟な対応力と自園の要望に沿った提案力を持つ会社であるかを見極めましょう。
委託会社の選定では、アレルギーのある児童への対応の確認も重要です。
自治体によってアレルギー食への対応は異なるため、各自治体のアレルギー対応についてもしっかり知識のある会社を選定することが大切です。
アレルギー食の提供では、アレルゲンそのものを除去する「除去食」や、違う食材に置き換えて提供する「代替食」など、献立や栄養価をもとに選択・提供する知識が必要になります。多様なアレルゲンに対応することのできる会社であるかどうかも、安全な給食提供のポイントとなるでしょう。
アレルギー食材の誤食は、一歩間違えれば子どもの命にかかわります。このような対応が確実におこなえる意識の高い会社を選ぶことで、保育士も保護者も安心できる給食提供が実現します。
基本の衛生管理はもちろん、保育園だからこその衛生事情に配慮した衛生管理のできる委託会社を選定しましょう。
子どもは大人と比べて細菌に対する抵抗力が弱く、感染症や食中毒の予防には徹底した衛生管理と細心の注意が必要です。
たとえば、「体調が悪い子どもが嘔吐した場合の食器の下膳・消毒の対応」のような“保育園ならではのイレギュラーへの対処”といった、具体的な状況でのすり合わせができることが望ましいでしょう。
多くの委託会社は、衛生管理に独自の基準があり、基本的な給食提供における衛生管理体制は十分整っていることがほとんどです。保育園だからこその衛生事情にも柔軟に対応できる委託会社であるかが、選定のポイントとなります。
保育園給食における委託費用の相場を理解し、適正価格で質の高いサービスが受けられる委託会社を選ぶことをおすすめします。
そうすることで、給食運営の費用を抑えつつ、自園の方針に合った給食提供が実現します。
給食運営にかかる費用を委託会社に一任することなく、保育園側も価格を把握し、費用やサービス内容を比較検討しましょう。
富士産業では、業界のパイオニアとして培ってきたノウハウで、保育園の方針に寄り添った、子どもたちが安心して食べられる給食提供を実現いたします。