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2025.10.09

日本防菌防黴学会年次大会で研究発表を行いました

9月24日(水)~26日(金)、三重県志摩市で開催された「日本防菌防黴学会第52回年次大会」において、当社はポスターによる研究発表を行いました。
日本防菌防黴学会は殺菌や微生物制御、ウイルスの不活化等の開発や検査、および研究に関する報告や論文発表・解説等を行っており、食品衛生に関連する情報を多数発信しています。
高度な知識と情報が常に行き交う年次大会は、和やかな雰囲気の一方で活発な意見交換が至るところで行われるなど、刺激的な3日間となりました。また随所で行われるシンポジウムや講演を聴講し、日々の衛生管理に必要な知識と情報を蓄える貴重な機会となりました。

年次大会に参加した当社従業員

富士産業株式会社 研究テーマ・内容
【研究テーマ】集団給食施設にて、胡瓜を安全においしく提供するための方法について

西村友裕※1 一宮ゆかり※2 原田節子※2 木村績王※2 兒玉慎太郎※2 鈴木万智子※2横井佳代※2  国府田朋子※2 西條美帆※2
伊藤由佳※2 立花留美※2 住家幸枝※2奥上美代子※2 池谷雅伸※3
※1富士産業(株) 危機管理課 ※2富士産業(株)衛生管理課、※3富士産業(株)業務本部

要 約
【研究内容】 
医療福祉における集団給食に求められているものとして、安全性・嗜好性・疾患進行阻止・健康増進等が挙げられる。集団給食調理の作業においては安全性重視により、生食を避ける(加熱や薬剤を使用した消毒実施)ことがあり、和え物や酢の物を食した所感(官能検査)において、おいしさを損なっているという意見がある。  
おいしく、かつ、安全に、集団給食にて調理ができる方法の模索の一つとして胡瓜(きゅうり)を用いた料理に着目、安全においしく食するための方法は何かを検証した。
【結果】
・大量調理施設マニュアルにある「流水下での2回洗浄」は効果がある。
・3回以上の洗浄やカットでは一般生菌数の増加傾向がある(表皮内に存在する細菌の流出の可能性)。
・弱酸性消毒液(アクアサン)や次亜塩素酸ナトリウム希釈液(200ppm)の殺菌効果は認められるが、     後者のほうがより良い傾向がみられた。
・昔ながらの調理法(板摺や虎剥き)にも有効性が見られた(表皮内細菌を除去できている可能性)。

多くの方にご覧いただきました

富士産業の食の安全をアピール
胡瓜は以前より、洗浄殺菌後も細菌の増殖が認められることがあり、取扱いが難しい一面を持っています。そのため当日も洗剤薬品、検査機器の大手メーカー技術担当者や有名外食チェーン品質管理担当、大学研究機関の方々など多くの方が足を止められ当社の研究内容を確認されていました。

富士産業では今後もこのような知識習得の場を通じ、当社の理想とする“食の安全”をアピールしてまいります。





今後も発表を続けてまいります