BCPの実践 ~ 未曽有の大雨水害に、迅速対応しました
富士産業株式会社では、災害発生時、BCP(事業持続計画)に基づいた、キッチンカー(移動式厨房)、応援スタッフ派遣による復旧作業など様々な支援活動を行っています。今回はこのBCPが実践活用された事例として、7月に九州地方で発生した豪雨災害における、ある事業所での当社の対応についてご紹介します。
BCPに基づく応援部隊を編成・派遣
7月10日(月)、長年ご契約いただいている福岡県内の中核病院が、大雨のため1Fフロアが浸水し、一時外来診療機能が停止するという深刻な状況に陥りました。当社が運営を預かる厨房も各種機器の水没、電気・水道等のインフラが一時使用不能になるなど、甚大な被害を被りました。
そこで当社では、早期復旧に向けてBCPに基づく応援部隊を編成、キッチンカーならびに本社、近隣事業部のスタッフ33名を12日(水)までに該当事業所に派遣し、病院側職員様と力を合わせて、復旧に向けた取り組みを開始しました。
病院側職員様と力を合わせて、短期間で支援を終える
まず衛生面を考慮し、病院側職員様とともに病院内外に流入した大量の泥をかき出すなど清掃作業に着手。続いてキッチンカー到着後は、対応の重点を食事提供業務へシフトし、献立について、温かい作り立ての食事内容を増やすよう努めました。また現地の流通も打撃を受けていたため、当社のグループ会社である(株)ニッショクの持つ独自の営業ルートを通じて、食材を安定して確保することを実現、こうした取り組みによって、日一日と日常に近い献立が提供できる体制が整っていきました。
水害から3日後の13日(水)午後、清掃作業は完了。飲料水の不足や機器の修理・入れ替えなどの課題は残っていたものの、日常とそん色のないレベルの食事提供が可能、との見通しが立ち、病院からも院長より厨房の使用許可が出たことから、多くの応援メンバーやキッチンカーはその役割を終え翌日までに撤収しました。
そして水害発生から8日後の18日(火)より、病院がデイサービスと外来入院患者の受け入れを再開し、食事も滞りなく提供できるようになったことから、今回の業務支援はすべて終了とさせていただきました。
日頃から災害への備えを怠らない
今年は6月の段階から雨風が関わる大規模な気象災害が相次いで発生し、各地に甚大な被害をもたらしています。秋の本格的な災害シーズンを前に、避難経路の確認や防災グッズの再点検など、日ごろから備えを怠らないようにしておきましょう。
被災直後の様子
キッチンカーも早期に投入
まず清掃活動に注力
数日で清掃業務は完了
最初は仮設の厨房で盛り付け
関連情報
BCP(事業継続計画)のレジリエンス認証・登録証が交付されました
https://fuji-i.com/news/news-2582
BCPへの取り組み